今日は、あいにくの肌寒い小雨の中、解説ボランティア研修同期のYさんと加西市の一乗寺と加古川市の鶴林寺に行ってまいりました。
姫路駅改札口に8時40分に集合。姫路駅北口を9時に出発する神姫バスに40分ほど揺られてまずは一乗寺へ。
一乗寺は、西国26番札所ということで、 札所参りをされているグループの方が多くこられていましたが、お寺自体は、深山幽谷という言葉が似合うほど、まさに何もない山寺の風情です。
正面の急な階段を登ると国宝の三重塔が左側に見えてきます。
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階段の登りが意外ときついです。 |
そしてさらに階段を登ると本堂が見えてきます。三重塔は、3段の屋根の局面が下に反っている照り(てり)と上に反っている起り(むくり)が合わさった照り起り(てりむくり)に特徴があるそうです。
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本堂から眺めると屋根の曲面がよく分かります。 |
境内はそれほど広くないので、30分もあれば十分ですが、姫路駅行きのバスが来るまでしばらくバス停で待つことに。11時過ぎに来たバスで姫路駅に戻り、午前の部が終了。
姫路駅高架下の居酒屋のランチをいただいてから、今度はJRで鶴林寺最寄の加古川駅に向かいます。
鶴林寺へは駅からバスで20分ほどで到着。午後になっても気温は上がらず、かえって雨脚も強くなってきました。鶴林寺は聖徳太子に縁のあるお寺で、境内には本堂、太子堂の2つの国宝建築物があります。本堂は、中世の建築様式である和様、大仏様、禅宗様の折衷様式となっていて、詳しく分かりませんが、柱などの形状にその特徴が見られるとのことです。また、もう一つの太子堂は桧皮葺(ひわだぶき)による県内最古の建築物だそうです。
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仁王門から正面に見える本堂の雰囲気がよい! |
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こちらは太子堂。予想より実物はそれほど大きくなかったです。 |
帰りのバスまで、時間があったので宝物館も見学。こちらで重要文化財の金銅聖観音立像(通称:あいたた観音)を拝むことができました。昔泥棒がこの観音様を盗んで溶かそうとしたところ、「あいたた」という観音様の声が聞こえたので、泥棒が観音様を元に戻して改心したという言い伝えは有名な話です。宝物館にはガイドの方がいて、展示物について丁寧に説明していただけました。ちなみにあいたた観音は、12年前にも一度盗難にあったそうです。(その後無事に戻ってきたそう。)また鶴林寺の重要文化財の何点かが過去に盗難にあっていて、運よく戻ってきたものについても、その修復費用に5,000万円以上かかったなどの裏話を聞くことができました。(ご住職の「あいたた」という声が聞こえてきそう。。。)
鶴林寺の散策は1時間半程度で終了。加古川駅行きのバスに乗り、Yさんとは姫路駅で解散となりました。底冷えする寒さの一日でしたが、近郊の貴重な文化遺産に触れることができた有意義な一日でした。
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今日の教えです。(天台宗の教え?) |
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